古田武彦著作集
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2010年2月刊行 古田武彦・古代史コレクション2

失われた九州王朝

天皇家以前の古代史

ミネルヴァ書房

古田武彦

 

2013.10.01 校正

 正誤表(服部和夫氏校正、有り難うございます)

備  考
19 -7 さんようたいしゅくぼくひ さんようたいしゅしゅくぼくひ 振り仮名
77 -8 ほけいたい けいたい 振り仮名
  -7 ばんじょうにゅう かんじょうにゅう 振り仮名
85 -7 (房玄齢、〜六四八) (房玄齢、五七八〜六四八)

参考意見
古田武彦氏と調整要

87 -11 白刃前に交 白刃前に交  
90 10 三月辛未 三月辛未朔,  
127 2 「邪馬国」 「邪馬国」  
137 8 故為倭王二日 故為倭王 角川・朝日文庫版も同様
243 -8 「キヰ風」 「キヰ  
251 -3 妙宝 妙宝  
258 8 百人 百人 角川・朝日文庫版も同様
356 10 妙宝 妙宝  
358 6 亨元年 亨元年  
496 11 使者
使者  
498 6 都府樓あり 都府樓あり  
503 -6 載説」 載説」  
514 -4下 朱鳥九年 辛戌 朱鳥九年  『二中歴』年代暦
朝日文庫版も同様
535 -6 『増訂碑別 『増訂碑別  
536 3 『増訂碑別 『増訂碑別  
543 8 三角獣鏡論 三角人獣鏡論  
553 4 「追 「追  

 

始めの数字は、目次です。

 

はしがきーー復刊にあたって

はじめに

【頁】 【目 次】

 001 序章 連鎖の論理

001 古代中国の目/『後漢書』の立場/『隋書』と『旧唐書』の立場/日本列島の二つの王朝/連鎖の論理/逆立さかだちした池内理論

 

 013 第一章 邪馬壹国以前

一 志賀島金印の謎

013 金印に関する「定説」/印の探究/印文のルール/悪適戸逐あくてきしすい王/眞*てん王の印/王莽もうの先例/匈奴きょうどと委奴いど/光武帝の先例/金印の研究史を遡る/「委奴=大和」説/「委奴=伊都いと」説/三段細切れ読法の三宅みやけ説/三宅説への反論/伊都国説への批判/陳寿の目/再び三宅説について/極南きょくなん界とは?/范曄の真の錯覚/「大夫」の証言/帰結/金印の役割/倭国の時間軸
    眞*は、三水偏に眞。JIS第3水準ユニコード6E37

二 邪馬壹やまいち国より邪馬臺やまたい国へ

039 卑弥呼ひみかの国と「邪馬台国」/『後漢書』の邪馬臺やまたい国/臺の変遷/范曄の改変動機/邪馬壹国と邪馬臺国との間/日本の文献でさえも/輪臺りんだい/呼び名の統一/「伊都国」の意味するもの/郊迎の地

三 いわゆる魏晋鏡と上代音韻
   ーー邪馬台国近畿説の支柱を批判する

061 魏晋ぎしん鏡/富岡理論/富岡理論の源流/いわゆる景初三年鏡/それは後魏こうぎの石碑銘/第二の謎/「正始元年鏡」もあやしい/二種類の「ト」

 

 085 第二章 「倭の五王」の探究

一 「倭の五王」とはどこの王か

085 倭の五王とは?/「履中りちゅう」説の矛盾/「仁徳」説の矛盾/「武」の亡霊/錯誤の原因 ーー人名比定/奄ともに父兄を喪うしなう/説話の虚実/六代の平和/『日本書紀』の場合/百済くだらの武寧ぶねい王碑/大倭だいわの証明/交錯こうさくの論理

二 五王の正体

109 記紀の二倍年暦にばいねんれき/二倍年暦はどこで終る?/なぜ中国風の王名か/一字名をみずから名のった/中国風名称への転化/和風と中国風との間/壹与いちよの鎖/匈奴の単干ぜんう名/倭わ(ゐ)と壹いちの文字/邪馬壹国の名はいつ成立?/壹与朝貢の時期/陳寿執筆時の倭王は女王か男王か

三 七支刀しちしとうをめぐって

0134 七支刀銘文解読の歩み/献上か下賜か/王と侯王/倭王旨とは?/流伝るでんの道/横刀と大鏡/いつ石上いそのかみ神宮に入ったのか?

四 「分国論」と倭の五王

0161 海北の国/分国論と倭の五王/人名比定の軌跡/『宋書』倭国伝の解読/毛人もうじんと衆夷しゅうい/畿を遐はるかにす/秦韓しんかんと慕韓ぼかん

 

 179 第三章 高句麗こうくり王碑と倭国の展開

一 碑文改削かいさく説の波紋

179 高句麗好太王の巨碑/改削されたという文字/証人の目/京都より東京へ/まぼろしの「解読謀議」/実体不明の「箝口かんこう令」/真相の鍵 ーー「碑文之由来記」/「強迫」の報告者/酒匂さこう筆跡の探究/白昼夢はくちゅうむ/玄室の実測

二 碑文解読と倭の歴史

207 “浅き者の妄読”/親征の王者/渡海作戦/文脈の論理/「来」の背景/金の武断/倭の正体/倭国の全史

三 『日本書紀』の証言

228 「貴国きこく」とは?/「貴国」はどこか?/貴倭きわの女王/「改定」の書写者/明白な証跡/「晋の起居注きこちゅう」の内実/重ねて「貴倭」とは?/基山きやまと基肄城きいじょう

四 『隋書』イ妥たい国伝の示すもの

244 日出ずる処の天子/「北」と「比」/自撰の署名/疑いの山/違和の国交/阿蘇山と如意宝珠にょいほうしゅ/筑紫への道行き/イ妥たいと倭の間/倭国と推古紀/二つの道/東方、孤立の王者/東西五月行南北三月行/「日出ずる処」/イ妥国の由来/二人の天子/菩薩ぼさつ天子
     イ妥*(タイ)国のイ妥*は、人編に妥。ユニコード番号4FCO

 

 277 第四章 隣国史料にみる九州王朝

一 磐井いわいの「反乱と滅亡」

277 誰と誰とが死んだのか/平子ひらこ説と喜田きだ説/わたしの視点/日本という国号/天皇の称号/いわゆる「磐井の反乱」/一王朝の全面的敗北/社稷しゃしょくの存亡/「反乱」の大義/占領地分割案の示唆しさするもの/古老伝えて云う

 

二 二つの王朝

306 倭と日本/『旧唐書』の日本国/『旧唐書』の史料価値/二つの「実」/倭国と日本国の境界/代表王者はいつ交替したか/不明の学問僧たち/泰山たいざんの召集/唐からの使者/二つの使節団/年代の誤差

 

三 九州年号の発掘

334 海東諸国記かいとうしょこくき/日本側の記録/襲国偽僭考/明治の学界/昭和の学説/わたしの論証/公権力別在の証明/僧聴という年号/「発倒はっとう」とは?/「兄弟」と「煩転はんてん」/九州年号の最終証明/「九州年号」研究史の問題性

 

四仏教伝来と任那みまな日本府

362 戊午ぼごと壬申じんしん/編者の撰択/「仏教伝来」の論証力/任那日本府とは/三面の史料/「日本府」架空説/『三国史記さんごくしき』の史料的性格/日本兵、国に還かえらん/朝鮮側から見た「倭と日本」/珠玉の説話「堤上ていじょう」/死を誓って倭国に向う/『三国遺事さんごくいじ』の描く「堤上」悲話/悲痛な説話の語るもの

 

 395 第五章 九州王朝の領域と消滅

一 九州王朝の黄昏たそがれ

395 百済王子の人質と九州王朝/筑紫の君、薩夜麻さちやま/三十年ぶりの帰国/葛城襲津彦かつらぎそつひこと沙至比跪さしひき/白雄はくちと朱鳥しゅちょう/蝦夷えみし国/「会丞かいじょう」のエピソード/残映

 

二 二つの金石文 ーー人物画像鏡と船山古墳太刀

424 人物画像鏡がぞうきょう/福山氏の判読/水野ー井上説/「寿」ではなく「泰」/両者は対等の位置/開中費直かいちゅうひちょくとは・・・・/穢人今州利わいじんこうしゅうり/使者の性格/大王と男弟だんてい王/兄弟王朝/大王の名/わたしの論証/オシサカかイシサカか/無称号の理由/天智「称制しょうせい」の場合/男弟王の特定力/どのようにして伝来したのか/船山ふなやま古墳の太刀/「蝮まむし」でなく「獲かく」/金錫亨の解釈

 

三 九州王朝の領域

465 漢代にはじまった九州王朝/三十国の領域と青銅器文化圏/狗奴こうぬ国の拠点/范曄はんようの狗奴国観/狗奴国の地名比定/邪馬壹国の領域/遷都論/読者に

 

四結び ーー三つの真実

477 (一)仮説について/(二)「豪族」について/(三)滅亡の原因について

 

483 あとがき

ーー朝日文庫版あとがきに代えて

485 補章 九州王朝の検証

485 十年の冒険/政・宗*・満の法則/大嘗祭の断絶/軍器と禁書/三年のズレ/二中歴/好太王碑の実見/稲荷山鉄剣の問い/海東鏡の論証/三角縁神獣鏡の科学/天皇陵の検証/天皇の意義
     宗*は、立心偏に宗。JIS第四水準ユニコード60B0

 

517 日本の生きた歴史(二)

517 第一「王朝」論/第二 志賀島の金印の「?」/第三「九州年号」と「磐井の乱」/第四「誤読」論/第五「極南界」論/第六「拘奴国」論/第七 「三角縁神獣鏡」論/第八 高句麗好太王碑と天皇陵/第九 九州王朝の金石文/第十 「神籠石山城」論

人名・事項・地名索引

*本書は、朝日文庫版『失われた九州王朝』(一九九三年刊)を底本とし、「はしがき」と「日本の生きた歴史(二)」を新たに加えたものである。

 

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古田武彦・古代史コレクション2

『失われた九州王朝』

ーー天皇家以前の古代史
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2010年 2 月20日 初版第1刷発行

 著 者 古 田 武 彦

 発行者 杉 田 敬 三

 印刷社 江 戸 宏 介

 発行所 株式会社 ミネルヴァ書房

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© 古田武彦, 2010

ISBN978-4-623-05184-7

   Printed in Japan


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