古田武彦氏は、古代史の研究に入る前は親鸞の研究者であった。
親鸞は迫害にあったがめげることなく浄土真宗の開祖となった。その思想は主著【教行信証】に、また言行は弟子の著になる【歎異抄】にあり、日本人の思想に大きく影響した。
親鸞のことばに「親鸞は弟子の一人も持たず候」がある。現実には弟子と称する人々がたくさん居るのである。これは「弟子と称する人々と、親鸞とは仏の前では平等であって、親鸞個人の弟子ではない、同志なのだ」という意味である。
『わたしひとりの親鸞』(古田武彦著作集第3巻)
『親鸞思想』(古田武彦著作集第2巻)