記紀神話では天照大神はその孫ニニギノミコトを九州へ降臨させる。「筑紫の日向の高千穂の串触峯」がその降臨地とされる。
戦前の神話解釈は「雲に乗って大空から宮崎県の高千穂の峯へ」の降臨であったが、人間の行動として「雲に乗って」はあり得ない。だから神話は一切をオトギ話として否定するか、人間の歴史として再解釈し直すかである。
「船に乗って、福岡県の日向峠(ひなたとうげ)のある連山の、クルフシ山」とすれば地名や伝承と合致し、リアルである。
『盗まれた神話』(朝日文庫)
『古代通史』(原書房)
●天孫降臨の真実