古田武彦著作集 親鸞・思想史研究編2

『親鸞思想』

ーその史料批判ー

古 田 武 彦 著

明石書店


2003年9月15日刊行

2004.10.20 校正 正誤案掲載

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目次

親鸞研究の方法
1

史料批判の方法についてー建長二年文書(三夢記)をめぐって
3


親鸞研究の方法論的基礎ー理論及び実際的根本的問題について
7
7

一、理論的諸問題
9
(一)実在系の独自性について(思惟様式表現様式について) 9
(二)高次実在論的性格について 13
(三)実在系の自己完結性について 16
(四)比較史学的方法について 22
(五)階級所属の問題について 25

二、実際的諸問題 28
(一)親鸞における思想の発展について 28
(二)歎異抄の史料的取扱について 30

家永第三次訴訟と親鸞の奉状 36


親鸞思想ーその史料批判ー
43

『親鸞思想』の新版に寄す 45

序 家永三郎 49

自序 51

発表論文 順序 53

第一篇 親鸞の思想
55
第一章 若き親鸞の思想 57
第一節 新史料「建長二年文書」の史実性 57
第二節 新史料と恵信尼文書 90
<補>「もんをむすびて」について 110
第三節 新資料の思想性 116

第二章 親鸞の中心思想 ー三願転入の論理ー 140

第三章 親鸞生涯の思想
197
第一節 「承元の」の思想性 197
第一項 教行信証著作の動機 197
第二項 親鸞の思想責任(その一) 204
第三項 親鸞の思想責任(その二) 208
第四項 親鸞の思想責任(その三) 211
第五項 教行信証構成の秘密 217
第六項 「愚禿親鸞」自称の意義 221
第七項 教行信証における対権力者観 227

第二節 逆謗闡提 238
第一項 親鸞の「逆謗闡提論」に対する後代の理解 238
第二項 「逆謗闡提」の歴史上のおける意義 247
第三項 法事賛における「逆謗闡提」 251
第四項 親鸞の指さす「逆謗闡提」の中核としての具体的人物 253
第五項 親鸞以前の仏教史上の天皇観 257
第六項 「逆謗闡提」の総体概念 262
第七項 後代の理解 265

第三節 親鸞晩年の思想 267
第一項 法然追悼の賛文 268
第二項 恩光未だ報答せず 271
第三項 法然の遺志 274
第四項 「遺志」と「報答」 278
第五項 「信巻銘文」の思想 282
第六項 「逆謗闡提」に対する最終の回答 285
第七項 後鳥羽院の死に際して 286

第二篇 史料の研究 289

第一章 消息文・文集 289
第一節 親鸞「消息文」の解釈について ー服部・赤松両説の再検討ー 289
第二節 性信の血脈文集と親鸞在世集団 ー新史料「蓮光寺本」をめぐってー 307

第二章 歎異抄 386
第一節 歎異抄の思想史的意義 386

第二節 原始専修念仏と親鸞集団の課題
  ー史料「流罪目安」の信憑性についてー
404

第三節 歎異抄蓮如本の原本状況 ー「流罪目安」切断をめぐって 463

第四節 蓮如筆跡の年代別研究 ー各種真蹟書写本を中心としてー
481

第五節 口伝と証文(正) 499

第六節 口伝と証文(続) 521


第三章 教行信証
557

第一節 親鸞の奉状と教行信証の成立 ー「今上」問題の究明ー 557

第二節 坂東本の史料科学的研究 ー教行信証成立論の新基礎としてー 614

第三節 原教行信証の成立 ー元仁元年問題の史料科学的研究ー 648

第四章 建長の連署と親鸞の事書 ー二十四輩文書の真作性ー 687

附篇
733

第一節 親鸞の歴史的個性の比較史学的考察 733
       ー対権力者観におけるイエスとの対照ー
解説古賀事務局長の洛中洛外日記第4話 2005/06/18「古田先生の福音書研究」


第二節 親鸞聖人血脈文集蓮光寺本(新出テキスト) 756

あとがきに代えて ー赤松俊秀氏に答えるー 765



『親鸞思想』をめぐって 779

親鸞研究の根本問題ー三つの提起 781

三願回転(えてん)の根本問題ー二葉憲香氏の反論に答える 0802

親鸞思想の史料批判ー再び二葉憲香氏に答える 829

親鸞の史実ー疑問と回答 895

序 895

前編 895
第一 <問>親鸞が吉水時代(法然膝下)や流罪時代(越後)に自ら書いた文章は存在するか。 896

第二 <問>親鸞が吉水入室を果たす以前、つまり叡山時代に属する文書は存在するか。 898

第三 <問>親鸞の主著、教行信証の成立した年時は同書の中に書かれているか。 900

第四 <問>親鸞の中心思想といわれる、「三願転入」とは何か。 902

第五 <問>親鸞思想中の「逆謗闡提(ぎゃくぼうせんだい)」とは何か。 904

第六 <問>親鸞聖人血脈文集というのは、どんな書簡集か906

第七 <問>親鸞在世中にしるされた、門弟たちの列名の記録が存在するか。 906

第八 <問>親歎異末尾の「大切ノ証文」をめぐる一文が論争課題となっていると、と聞く。その解明について。 907

第九 <問>親鸞の系図には異種類のものがある、と聞く。その実状はいかに。908

後編 909

917

書評・紹介 重見一行著『教行信証の研究』919

親鸞における悪人正機説について 931
 序 931
(一)「悪人」の語の使用例 933
(二)「善人」の語の使用例 935
(三)「善人」と「悪人」の関係 936
(四)「悪人」に関する比況の論理 938
(五)「悪人」に関する比況の論理の成立過程 939
(六)「悪人」を廻る親鸞の思惟様式 941
(七)親歎異第三節に対する誤解について 941
(八)「悪人」と階級との関連 944
(九)結論 946

真実の出発点ー親鸞思想に導かれて 948

新・親鸞の史料批判 979
   ー建長二年文書(三夢記)の信憑性に関し、山田論文に答えるー

新・「親鸞伝絵」の史料批判1025
          ー平松令三氏に答える


あとがき
1065

初出一覧1068

史料批判の方法についてー建長二年文書(三夢記)をめぐってー
                          (昭和56・1執筆)未発表

親鸞研究の方法論的基礎ー理論及び実際的根本的問題について

家永第三次訴訟と親鸞の奉状
              市民の古代研究会「市民の古代」 昭和59・

親鸞思想ーその史料批判 明石書店

          平成8・6(初版・昭50・富山房)

親鸞研究の根本問題ー三つの提起
          理想社「理想」十月号 No.五六九  昭55・10

三願回転の根本問題ー二葉憲香氏の反論に答える
      同朋社 千葉乗隆博士還暦記念論集『日本の社会と宗教』  昭56・12

親鸞の史実ー疑問と回答
      新人物往来社『親鸞のすべて』  昭59・9・25

書評 重見一行著『教行信証の研究』
         「仏教史学研究」第二十七号  昭59・10・31

親鸞における悪人正機説について
        吉川弘文館 「日本歴史」通巻九五号  昭31・4・1

真実の出発点ー親鸞思想に導かれて
              講演記録  未発表

新・親鸞の史料批判ー建長二年文書(三夢記)の信憑性に関し、山田論文に答えるー 書き下ろし

新・「親鸞伝絵」の史料批判ー平松令三氏に答えるー 書き下ろし


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親鸞思想 校正 正誤案
      水野孝夫作成、横田幸男追加  2004.9.17

page    行     疑問部分           改定案          理由等
5     -6     『邪馬台国はなかった』    『「邪馬台国」はなかった』
9      1      マックズ           マックス          普通は「マックス」だが?
9      1      Objective Erkenntnis     Objektiv Erkenntnis      英・独語の混用?
13     9     あらわれきったか       あらわれきたったか
13     10     使われきった          使われきたった
19     -5      From-             Fromm- ?          英・独語の混用?
20     4     せらるるをえない       せられざるをえない?
20    -4     "ものは、みないし・"     "ものはみな、いし・"
39     2      疑問を            を疑問を
39    -1     承久元年間           承元年間
108    2     根木霊場           根本霊場
109    6     専信尼            恵信尼
127    -6     絶体者            絶対者
129    -7     本書八六頁          本書百四十頁
134    7     本書八六頁          本書百四十頁
151    6     法然入室時 吉水入室時?    「法然の」入室かと思う
255    -7     坦壊に            坦懐に
282    4     史料学的研究         史料科学的研究
298    4     おもひたまふべきなり      おもひたまふなり?
302    2     名主「             名主」          括弧の向き・反対
343    1     キコヘタリせム         キコヘタリセム      仮名文字の混用?
398    -4     こゝろつえべし         こゝろえつべし?
401    -11     漢文訓続流           漢文訓読流
523    -5    木紙               本紙
547    -7    ルコトカラン          ルコトナカラン
572    2     日本書記            日本書紀
619    -1    直径約十五ミリ         直径約一.五?O`°A¨U`?   15mmでは墨字をハミ出す?
639    -9    二筒所             二箇所         (一円硬貨ほどある円をスリットとは言わない)
643    7    肝要か             肝要が
666    7    後堀川河天皇          後堀川天皇
674    -5    辛西暦             辛酉暦
676    -8    列記しよう           列記しよう       「し」字横向き
725    -5    故道題主            故道場主
767    2    二八〇頁参照          三三四頁参照
767    3    二八六頁参照          三四〇頁参照
767    7    三六八頁参照          四一六頁参照
769    8    十六頁の表 ?          本書中なのか不明
776    9    八十九頁 三頁
798    20    第二篇第二節         第二篇第一章第二節       第一章の抜け
799    8    本書所収七二八         本書所収七五八        七五八頁の間違
799    9    第二篇第二節          第二篇第二章第二節      第二章の抜け
842    -8    闇提              閘提            せんだい
869    4    乗 雑行            棄 雑行
869    -8    恥し             恥  または  恥ずかし
885    6    仮り仮名            振り仮名
907    -4   ○2
のところが          ○2ところが
911    -4    法輪をくはだて        法論をくはだて
927   "5-6"   五六八ページ          六二二ページ
1033    4    宮地廊慧氏           宮地廓慧氏
1036    1    斬界               斯界
1066   -8    賢なる回や           "賢なる哉、回や"

その他引用のページ数が本書に属するのか否か不明で対応記事のない「ページ数」引用が多い

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